ことのはコラム

「十回言えば願いは叶う」それ本当?

2020年12月07日

願いを叶えるには何度も唱えること、それ本当ですか?


 
「叶う」という漢字は「口」と「十」に分かれる
プラスの言葉を十回言葉にすることで願いが叶うという
意味がある。
 
なんて
聞いたことありませんか?
 
この漢字の成り立ちとして述べられるのは
「口」言葉 「十」多くの人
つまり多くの意見が集まるということを意味する説。
または
「協」の字の異体字・古体であり、
中国語では「葉」のことを「叶」と書く説。
など諸説あります。
 
ともあれ、プラスのことを十回言うという
ことではありませんね。
 
では、言葉は口に出せばすべて「ことだま」に
なるのでしょうか?
「え、そうですよね?言葉がことだまですよね?」って
答えが返ってくることがあります。
 
言葉はなんでもかんでもことだまになるから
「ありがとう」を言えば言うほど良いのだと。
 
でもちょっと待ってください。
心のこもらない「ありがとう」はどうでしょう?
相手に伝わりますか?
もしあなたが「はいはい、ありがとう」
「ありがとう」(投げやりに)
返答されたらどうでしょう?
そこに感謝の心は感じられませんね。
 
「ありがとう」は社交辞令じゃない。
心を込めてこそ相手に気持ちが伝わる。
言葉に力が宿る「ことだま」となる。
 
ね、ただ話す(口先で何度言っても)だけでは
言葉は言葉です。
 
「ことだま」は心を込めた言葉に宿る力。
というようにとらえたら、言葉の使い方が
変わってきませんか?
 
もちろんすべて意識して、全部気を使ってなんて
それはできませんよね。
挨拶代わりの軽い「ありがとう」もあるでしょう。
でも、なるほど「ことだま」とはそういうものなんだなって
心にとめておいてくだされば幸いです。